カワハギ竿のおすすめ10選。選ぶ際に重要な調子や穂先についても解説
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海の船釣りのなかでも人気の「カワハギ釣り」。釣って楽しい、食べておいしい魚として知られており、乗合船で数釣りを楽しむアングラーが多い人気のターゲットです。

カワハギはおちょぼ口でアタリが小さいほか、ヒレを器用に動かして水中で静止しながら捕食するので、気づかないうちにエサを取られてしまうのが注意点。そこをカバーすべく、繊細なティップを備えたロッドが重宝されます。

そこで今回はカワハギ竿のおすすめモデルをご紹介。トライしてみたい方はもちろん、買い替えを検討している方もぜひ参考にしてみてください。

目次
カワハギ竿とは?
カワハギ竿の選び方
カワハギ竿のおすすめ
カワハギ竿とは?



カワハギ竿とはカワハギを釣るためのロッド。釣り方としては小さなアタリを感じて、しっかりと掛けることが重要となるので、穂先と竿の曲がりを決める調子がポイントとなります。

タックルはベイトタックルがおすすめ。スピニングタックルでも可能ですが、乗合船のカワハギ釣りは遠投を必要としないので、より巻き上げの力があること、手返しがよいこと、ラインの出し入れが片手で行えることなどから、ベイトリールのほうが適しています。

ちなみにカワハギは岸からでも釣れはしますが、堤防や磯から狙うとすると時期は産卵のために浅場にやってくる夏から秋にかけてがメインとなります。一方、沖釣りではほぼ通年釣りが可能。特に秋から冬にかけては肝が大きくなるので、釣り人が増えてきます。なお、春先から夏も食するには肉質がよいとされる時期。それ狙いのアングラーも多数います。釣りの旬も食の旬も2回来ることはぜひ覚えておきましょう。

カワハギ竿の選び方
調子で選ぶ

カワハギの沖釣り仕掛けはシンカーを先頭に複数のハリを付けるのが基本。エサはアサリの剥き身が好みで、オモリから落として誘います。

誘い方としてはいくつかありますが、その日の魚がいる層(棚・タナ)を知ることが重要。底であればシンカーを軽く上下に動かしたりして誘うのが基本で、やや上ずっている状態であればシンカーを浮かせた宙釣りが効果的です。

カワハギ竿はアタリを感じてから小さい口に掛けることが重要で、竿の曲がりがポイント。よりアングラーの意向に則して素早く掛けたい場合は先調子や掛け調子を、より魚からオートマチックに掛かってほしい場合は胴調子や乗せ調子を選ぶようにしましょう。

なお、カワハギ釣りの調子は比率で表されることが多く、これは曲がりのバロメーターを指します。例えば「9:1」と「8:2」であれば、竿全体を10とした際の比率で、前者のほうがより先調子。調子の比率と竿曲がりの図式を考える際は穂先を右側に置いてイメージするようにしましょう。

穂先で選ぶ



カワハギ竿は繊細なバイトを取るべく、穂先部分が特徴的。素材はおもに汎用性の高いカーボン、喰い込みのよいグラス、高感度かつ高強度の合金の3つがあります。

また、仕様としては2つ。筒状のチューブラか素材が詰まっているソリッドかに分かれており、チューブラは操作性重視、ソリッドは喰い込み重視となります。

なお、カワハギ竿はティップ部分とベリー&バット部分とで色が分かれていたり、ガイドスレッドの巻き色が異なったりするのもポイント。これはラインやロッドから水中の変化を感じ取る「手感度」だけでなく、細かなティップ変化でアタリを目視できる「目感度」も重要なためです。釣果に差が出る部分なので、ぜひチェックしておきましょう。

軽さで選ぶ

カワハギ釣りはエサを落とし込み、縦のロッド操作で誘い、巻き上げを繰り返すバーチカルな釣り。1日中竿を持つこと、繊細なアタリに集中することを考えると、より軽いロッドのほうがおすすめです。

重さとしては100g以下がひとつの目安。より軽さを求めるのであれば価格帯に比例しますが、最近は60g程度のかなり軽量なモデルも登場しています。

長さで選ぶ



カワハギ竿の長さはフィートではなくメートル表記がほとんど。オモリ負荷は20〜40号が目安となります。長さは1.70〜1.80mで、センチ単位での違いがあります。

より短ければ取り回しがよく、より長ければパワーのあるやや硬めのモデルもラインナップ。なお、パワーはルアーロッドのようにミディアム(M)、ミディアムヘビー(MH)、ヘビー(H)などの表記が入っているモデルもあります。いずれにせよ、カワハギ釣りは相乗りでの船釣りを意識した竿が多いので、好みで選ぶようにしましょう。

カワハギ竿のおすすめ
シマノ(SHIMANO) ステファーノ リミテッド MH175A

ハイエンドクラスのカワハギ竿。自重60gと軽量に仕上がっているほか、カワハギゲームに特化して開発されたXシートフロントトリガーを採用しています。また、スピーディーな展開にも対応できるのが特徴です。

タイプとしては掛け調子で、長さは1.75m。ティップ部分は繊細なアタリをしっかりと捉えられる激短カーボンソリッドに、ねじれが抑えられるハイパワーXソリッドをプラスした仕様で、安心感が高いのも魅力です。


シマノ(SHIMANO) ステファーノ 攻 HHH173

カワハギ竿のなかでも個性的なロッドが揃う「ステファーノ 攻」シリーズ。製品ごとにスペックが異なるほか、細部の仕様にも違いがあり、より専門性をもたせているのが特徴です。

本製品はカワハギ竿のなかではかなり硬めで、調子は9:1の先調子。アタリ前の「サワリ」に対する感度も良好です。長さは1.73mで、長くも短くもない絶妙なレングス。カワハギが上擦っている際の宙釣りはもちろん、聞き上げ、フォール、揺さぶりなど、こちらから仕掛ける釣りにおすすめ1本です。


シマノ(SHIMANO) ステファーノ 180

オールラウンダータイプのカワハギ竿。あらゆる面のレベルが高く、スタンダードを凌駕する1本に仕上がっているのが特徴です。

本製品の調子は8:2と、先調子かつ、掛け調子。長さは1.80mと若干長めです。操作性がよいので積極的に攻めることもできる一方、バラしにくくオートマチックに掛けられるのもポイント。汎用性の高いおすすめの1本です。


シマノ(SHIMANO) ステファーノSS MH180

同社ラインナップのミドルレンジに位置するカワハギ竿。上位機種の性能を継承しつつも、コストカットに着手しており、お得感が高いのが魅力です。

軽さや感度はハイエンドクラスに劣らず良好。長さは1.80mと若干長く、パワーはミディアムヘビー、自重は65gと軽めと、各スペックに特徴があります。操作性や価格帯も含め、トータルバランスに優れたおすすめの1本です。

シマノ(SHIMANO) ベイゲーム X カワハギ MH180

同社のブランクスに多く採用される「ハイパワーX」をまとったカワハギ竿。カーボンシートをクロスに巻くことでねじれを抑え、竿の曲がりがスムーズなのが特徴です。

本製品の調子は8:2の先調子で、長さは1.80mと若干長く、自重は95g。喰わせと掛けの双方に配慮しており、宙釣りから底釣りまでこなせるのもポイントです。オーソドックスな1本を探している方はぜひおさえておきましょう。


ダイワ(Daiwa) 極鋭カワハギ EX AGS F1

満足度の高いおすすめのカワハギ竿。本シリーズはティップに超弾性チタン合金の「SMT(スーパーメタルトップ)」を採用することで感度がよく、エサ取り名人として知られるカワハギの繊細なアタリをしっかりと取れるのが特徴です。

本製品はロッドレスポンスの高いモデルで、長さは1.75m、自重は62g。積極的な誘いや即アワセがしやすく、スピーディーな展開にも対応できるのが魅力です。軽さ・感度・操作性に優れた1本に仕上がっているので、ハイエンドクラスのロッドを求めている方はぜひ候補として検討してみてください。


ダイワ(Daiwa) 極鋭カワハギ AIR スピニング170

カワハギ竿としてはかなり柔らかい1本。名前の通りスピニングタックルで使うモデルです。向こうアワセで釣るほどではありませんが、調子は8:2のやや喰い込み重視。ややキャスタビリティを意識したセッティングとなっているのも特徴です。

本製品の長さは1.70mと若干短く、自重は80g。ティップには超弾性チタン合金の「SMT(スーパーメタルトップ)」を採用することで繊細なアタリも取りやすく、感度も良好です。取り回しがよいソフトな1本に仕上がっているので、気になる方はぜひチェックしておきましょう。


ダイワ(Daiwa) メタリア カワハギ MHH‐175-2

カワハギ釣りで必要な要素が十分に揃っているおすすめの1本。パワーはヘビーのHとミディアムヘビーのMHの中間で、調子は9:1の先調子に仕上がっているのが特徴です。

長さは1.75mで、自重は67gと軽め。ハイエンドクラスよりも価格帯はワンランク下がりますが、使い勝手は引けを取らず、仕上がりは良好です。シャープな掛け調子のカワハギ竿を求めている方はぜひおさえておきましょう。


ダイワ(Daiwa) リーディング カワハギ 175

全体的なブランクスは青黒であるものの、ティップ部分は白を採用しているカワハギ竿。穂先の入りが目視しやすく、手元には伝わりにくいアタリをも捉えやすいのが特徴です。

ティップはグラスソリッド仕様で、柔軟性が高いのもポイント。バイトを弾きにくく、喰い込みのよさに優れているのも魅力です。長さは1.75mで、自重はカーボン含有率89%ながら69gと軽めです。

なお、電動リールを使用する場合は注意。同社の400番以上は装着できないほか、300番台であっても製品によってはセットできない場合があるので、気になる方はしっかりと確認しておきましょう。


がまかつ(Gamakatsu) がま船 シーファング カワハギ 174AC

糸絡みに配慮したスパイラルガイド仕様のカワハギ竿シリーズ。細かな変化を目視できる「目感度」と変化を瞬時に手元に知られる「手感度」に優れた高強度βチタン合金穂先の「テクノチタントップソリッド2」を共通で採用しているのが特徴です。

なかでも本製品はロッドレスポンスの高い1本で、長さは1.74m、自重は83g。タタキやゼロテンションなどの底釣りからオモリを浮かせた宙釣りまで対応できます。操作性の高いモデルを求めている方におすすめの1本です。


「カワハギ」には似た魚として「ウマヅラハギ」という魚もいるので、豆知識としてぜひ覚えておきましょう。呼び方としては「ウマヅラ」と省略されることが多く、漢字で書くと「馬面」。こちらのほうがのっぺりとしていて、マダラ模様も少なめです。なお、カワハギのほうが味は上ですが、どちらも秋から冬にかけては肝がパンパンに膨れること(肝パン)から刺身はもちろん、ちり鍋でも美味とされています。興味がある方はぜひ食べ比べてみてください。